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最新記事【2007年03月14日】

 コーヒーたばこ等の嗜好品が睡眠に与える影響は、どれくらいのものなのでしょうか。


 コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれているカフェイン、タバコに含まれているニコチンという成分には、脳の様々な機能を亢進させて、興奮・覚醒を起こさせることが知られています。


 カフェインやニコチンを寝る前に摂取すると、こうした作用により寝付くまでの時間が長くなったり、浅い眠りになったり、中途で覚醒したりといったことが起こってくる可能性があります。たとえ入眠できたからといって、脳が休んでいるわけではないことを理解しておく必要があります。また、カフェインには利尿作用がありますので、夜中にトイレに行きたくなって覚醒していまうということも考えられます。


 一般的に就寝4時間前からのカフェイン摂取就寝1時間前からの喫煙は、寝つきを悪くし、眠りの質を低下させるといわれています。


 このカフェインですが、上記のコーヒー、紅茶、緑茶だけでなく、玉露やウーロン茶、ココア、コーラなどの清涼飲料水にも含まれています。同じ分量で比較した場合、玉露に最も多くのカフェインが含まれています。また栄養ドリンク(滋養強壮剤)にも無水カフェインとして含まれているものがあります。


 摂取した量にも左右されますが、カフェインの作用時間(体内での代謝時間)は個人差があるものの、2時間以上は持続すると考えた方がよさそうです。このようなことから、快適な睡眠を得るためには夕食後はカフェインの摂取を控えるほうが好ましいといえます。どうしても必要な場合は、薄めにいれたものを飲むか、カフェインの少ないほうじ茶や麦茶などを飲むといいのかもしれません。


 万が一、カフェインが含まれているものを飲んだからといって、心配することはないと思います。どうせ、2時間も経過すれば覚醒作用は消えていくのだから・・・。飲んだことを悔やむあまり、その心配事が引き金になって眠れなくなるよりは、開き直って就床するほうが懸命といえるでしょう。もちろん、どの程度影響を受けるかは個人差がありますので、必ずしも就床前にこれらの嗜好品を嗜んだからといって、不眠に陥らない人もいます。


 お酒を飲んだときにはリラックス効果があり、また寝つきが良くなるように感じられた経験がある人は多いことでしょう。お酒を飲むことによって、確かに寝つきはよくなるようです(入眠促進効果はある)。このことは多くの方が実感しておられることでしょう。


 しかし、これに味を占めて毎晩飲んでいるといつの間にかお酒の量が増え、最終的にアルコール依存症になってしまった、ということでは本末転倒です。このようなことが無いように嗜好品であるお酒に頼らずに、眠るための工夫をすることが大切です。最も強調しなくてはいけないことは、お酒すなわちアルコールは睡眠の質を悪くするということです。いくら寝つきがよくなったとしても、良質な睡眠を得られなければ逆効果です。


 お酒による眠りは、眠りの深さが浅く途中で覚醒する頻度が多くなり、眠りのリズムが不安定になります。アルコールには利尿作用もありますので、夜間にトイレに行きたくて目が完全に覚めてしまったということにもなりまねません。さらにはアルコールが体内で分解される際に水分を奪ってしまいます。夜中に喉が渇いて目が覚めるということも考えられます。このようにお酒に頼って入眠すると、ノンレム睡眠もレム睡眠も十分でないまま朝を迎えてしまうことになります。


 さらに上記でも触れたようにお酒に対する耐性ができてしまい、徐々にアルコール摂取量が増えてきたり、アルコールを飲まないと入眠できない体質になってしまう可能性もあります。


 しかし、アルコールを嗜みながら食事することは食欲増進の効果もあり、適量であれば好ましい面も多いことでしょう。食事の時間と寝床に入る時間の間が開いていれば、睡眠の質に与える影響についてそれほど神経質にならなくてもよいと思います。


 本来アルコールは体にとって異物という存在です。就寝中もアルコールを分解するために内臓に負担をかけ、エネルギーを消費するのです。お酒・アルコールを入眠儀式にすること(寝酒、ナイトキャップ)は、睡眠の質はもちろんのこと体にとってもよいことではありません。睡眠中は体をしっかりと休ましてあげたいものです。


 

 普段私たちは何気なく、特別に意識することなく「呼吸」をしています。しかし、この呼吸もやり方によってはリラックス効果が得られ、穏やかな入眠へと誘ってくれます。


 全身の力を抜き、呼吸はゆっくりと深く。ゆっくりと吸って、ゆっくりと吐く。胸を膨らますのではなく、お腹をゆっくりと膨らます腹式呼吸で。こうすることで次第に心が落ち着いてきます。コツは「ゆっくり吸う」ことに少し意識をし、「吐くこと」は自然に任せる、息は完全には吐ききらないことでしょうか。


 ゆっくりとした深い呼吸ひとつひとつをしっかりと意識することが大切です。「呼吸の数をゆっくり数える」というように呼吸法について触れている書籍もありますが、私の経験上では数を意識しないほうがリラックスできました。


 仰向けになって呼吸法を実施する方が最初はリラックスできます。しかし、コツをつかんで慣れてくれば、そのことにこだわらなくても同様の効果を得ることができます。


 また、そのほかに吸うときは口から吸うのか、鼻から吸うのか、息を吐くときは口から吐くのか、鼻から吐くのかということも気になるポイントですが、私個人の考えから言うとリラックス効果が得られればどちらでも構わないと思います。ただ、口呼吸(口から吸って、口から吐く)は口腔内が乾くという欠点があります。


 呼吸法を実践している間、何を考えるのかということもリラックス効果に影響を与えます。あれやこれやと今日一日のことを反芻していては頭が冴えるばかりです。意識するポイントは2つ。


 「呼吸のことだけを頭の中で意識する」


 「何も考えないことを意識する」


 以上の2つです。後者は、感覚的にわかりにくく、ともすれば雑念が湧いきて、慣れないうちは難しく感じるかもしれません。しかし、「何も考えない」ことの効果は絶大です。どうしても頭の中に色々なイメージとして浮かんできて難しい場合は、「周囲の音に意識を向けるようにする」と何となく感覚的に理解していただけるかもしれません。


 普段意識することがない呼吸ですが、自分なりの呼吸法を身につけることによって、心身ともにリラックスし快適な睡眠を得ていきましょう。

 私たちは、何か不安があったり、ストレスを感じるような出来事があるとなかなか寝付かれないものです。こんなときに、アロマテラピーの助けを借りてはいかかでしょうか。


 アロマテラピーとは一般的に、植物、とくにハーブの芳香成分を使って治療を行う療法のことをいいます。


 ハーブの持つ固有の香りによって、スッキリとした気分になったり、ゆったりと癒された気持ちになったりします。


 アロマテラピーでは、自然の花や木や草から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使います。アロマテラピーで使用される製油には、たくさんの種類(100種類以上)があり、それぞれオイルには固有の効能があります。最初は店員やアドバイザーに尋ねたり専門書で調べるなどして不眠に効果があるといわれるエッセンシャルオイルを選択することから始めてみましょう。ただし、いくら不眠症状に効くとされているものでも、本人がその香りが嫌いであれば効果は期待できないかもしれません。


 不眠に効果があるされている主なエッセンシャルオイルは以下のとおりです。

 ラベンダー、ティーツリー、タイム、イランイラン、カモミール、ローズホワイト

 ローズオットー、マートル、マンダリン、シスタス、ネロリ、プチグレン、ミルラ

 レモンバーム、スパイクナード、マジョラム、ラバンサラ、サンダルウッド

 バレリアン


 エッセンシャルオイルは薬理成分が凝縮したものですから、基本的に劇薬です。取り扱いには注意する必要があります。直接肌につける際にはキャリアオイルと呼ばれるもので希釈して使用します。直接肌につけても問題ないとされるのは「ラベンダー」と「ティーツリー」のみといわれていますが、肌が敏感な人は希釈する必要があります。


 また、それぞれのエッッセンシャルオイルには、ある疾患や症状・状態にある人に用いることを禁忌としているものもあります。禁忌表で確認するか、専門家に確かめてから使用するほうがよいでしょう。


 アロマテラピーの楽しみ方には、いくつかありますが、ルームフレグナンスとしてアロマを使用することが一般的かと思います。アロマポッドと呼ばれる専用の器具にオイルを数滴垂らし、下から電機やアロマキャンドルの火によって温め、香りを広がらせる方法です。寝る前には火を消すことを忘れないようにしましょう。最も簡便なのは、ガーゼのハンカチやティッシュペーパにオイルを数滴垂らし枕元に置いておくという方法もあります。

 アロマテラピーを実践するときには、自分の気に入った香りを使うのが最も効果的です。

 快眠を得る手段としては、寝具が大変重要な位置を占めています。寝具のひとつにベッドが挙げられます。ベッドを選択する際に重視する視点として、ベッドフレームのデザイン、大きさ(サイズ)、マットレスの固さ、価格など様々なものがあります。快眠が得られるかどうかに関わってくる大切なベッド。また、人生の三分の一は寝ているわけですから、時間をかけて選択し、予算が許す範囲で納得できるベッドを選びたいものです。


ベッドフレームのデザイン
 デザインだけは個々人の好みに左右されるだけに、できるだけ多くの種類のベッドを目で見て選択するしかありません。ベッドフレームはベッドの顔にあたる部分です。細部のディテールにもこだわりたいところ。そして、寝室の雰囲気にマッチするかどうかも選択のポイントのひとつでしょう。

 また、ベッドフレームには、頭側のベッドボードに小物が置けるようになっているものや、サイドフレームに衣類などを収納できるように引き出しが付いたものなどがあります。このような機能はあれば何かと重宝します。


大きさ(サイズ)
 ベッド・マットレスのサイズにはセミシングル、シングル、セミダブル、ダブル、ワイドダブル、クイーンまたはそれ以上のサイズのものがあります。日本では一般的な家の広さから考えると、ダブルサイズまでのものが普及しています。


マットレスの固さ
 ベッドのデザインだけに目を奪われずに、気に入ったベッドをみつけたら必ず座ったり、横になって調べてみることが大切です。なぜならマットレスの固さが寝心地、すなわち睡眠の質に影響を与えるからです。実際に横になってみないと、体の沈み込み具合や寝心地、起き上がるときのスプリングの具合などがわかりません。ダブルベッドなどでは、二人で横にならないと振動の伝わり方を確認することができません。ただし、お店に飾ってあるものなので、座ったり横になったりする際は、かならず店員に断ってから試す方が無難でしょう。

 柔らかすぎると体(特に腰のあたり)が沈み込み、不自然な寝姿勢になるため安眠できません。固すぎると体の一部に体重がかかって血行が悪くなるなどの影響があります。

 適正な体圧分散ができるかということと、 体の沈み込み具合(快適な寝姿勢が得られるか)が、快眠を得るためには重要です。

 マットレスの固さを左右するものとして、コイル(ばね)があります。コイルは体圧を分散させ、揺れや振動を吸収する役目を担っています。外観からは確かめることは困難ですが、断面構造もディスプレイされていたり、大抵パンフレットに明示されているので是非確認しておきたい点です。マットレスのコイルには、一般的に「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」と呼ばれるものがあります。

 その特徴として、一般的にボンネルコイルのマットレスの方が寝心地が硬いといわれています。コイル自体の数はポケットコイルの方が倍以上多く、ポケットコイル・マットレスは体を点で支持するため、体に負担をかけず無理のない姿勢を維持できるとされています。もちろんポケットコイルの方も好みに応じて固さを選択できるようになっています。一般的に、コイルの直径が小さくて数が多いほど、体圧を適度に分散させることができます。(※ポケットコイルとは、スプリングをひとつひとつ布で包んで独立させており、1箇所の振動がマットレス全体に伝わる現象を軽減しています)

 また、コイルの上には通常「詰物層」と呼ばれる素材が敷かれています(通常、マットレスは3層構造になっていることが多い)。この素材によっても睡眠環境は微妙に影響を受けます。素材としては低反発ウレタンフォームラテックス、ポリエステルなど、種類は多岐に渡ります。また、その性能もフィット感を重視したもの、衛生面に配慮したもの、吸湿性に優れたもの、価格に配慮したもの、などなど多くの種類のものがあります。 

 マットレスは腰(おしり)に当たる部分に最も荷重がかかるため、3ヶ月に1回くらいは上下を置き換えたり、表裏にするなどのメンテナンスをすると長持ちします。


価格
 大きさや機能、素材によって、価格もまちまちです。高機能なものほど一般的に価格が高くなる傾向にあるようですが、価格の高さと睡眠の質の高さは必ず一致するとは限りません。実際に目で見て、触れて、座って、横になって、そして最後は納得して購入することが大切です。


ベッドパッド
 ベッドパッド(敷きパッド)とは、マットレスとシーツの間に敷き、私たちが眠っている間にかく汗を吸い取ってくれるパッドのことです。ベッドの湿気による痛みを防ぐためにも是非とも使いたいアイテムです。

 ビタミンB群とは、その名の通り複数のビタミンが関連しあって効果を発揮するビタミンです。したがって、たとえばビタミンB1だけ充足していて、それ以外のB群は不足しているなどといったことのないよう、バランスよくビタミンB群を摂取することが重要です。


 ビタミンB群が不足すると、体に現れる症状としては「疲れやだるさ」を感じたり、物事に集中することができなくなったり、気力が低下する、といった症状が現れます。また、肌の荒れ、口内炎なども伴いやすくなります。これらのような症状のときは、まずビタミンB群の摂取が不足していないか、普段の食生活を改めて見直すことが大切です。


 ビタミンB群のなかでも特にビタミンB12は、脳と関係が深い栄養素で、脳や神経の健康を助ける働きをしています。一方で、睡眠を司るホルモンであるメラトニンの生成、吸収を助けることもわかっており、眠りとも深い関係のある栄養素です。ビタミンB12はレバーや魚介類なの動物性食品からしか摂取できませんので、野菜類に偏った食生活を続けている人は欠乏しやすくなる傾向があります。


 また、ビタミンB6は脳の神経細胞の興奮を抑制する神経伝達物質(GABA)の生成に関与しており、不足するとイライラ、不眠など精神面に影響を及ぼします。ビタミンB6は、カツオやマグロ、サケ、サンマなどの魚に豊富に含まれています。


 このように、ビタミンB6、ビタミンB12共に、神経が正常に働くのに必要で、それぞれが神経の違った働きに影響を与え、神経を正常に保っているのです。


 ビタミンB群を普段口にする食事から、バランスよく不足することのないように摂取することは簡単なことではありません。しかし、サプリメントなら、「ビタミンB群」として簡単に摂取することができます。しかも過剰に摂ったとしても、体に蓄積しにくいので副作用(過剰症といいます)の影響をそれ程気にする必要のないビタミンです。普段からビタミン不足を認識し、また不眠症状を自覚しているのなら、栄養素のことに配慮していくことも大切です。

 ここ数年アメリカで大きな話題となっているホルモンがあります。それが『メラトニン』と呼ばれるホルモンです。


 このメラトニンは暗さに反応して、主に夜間から早朝にかけて脳の松果体から分泌され、眠気をさそう働きがあります。一方、昼間はメラトニン分泌が抑制されています。このホルモンの分泌は一般的に年齢とともに減少し、とりわけ高齢者やうつ病患者は、分泌量が低下していると指摘されています。


 メラトニンは人間の病原菌に対する免疫力を高めたり、老化防止の効果が期待されているだけではなく、体全体のホルモンのバランスを調整するといわれています。私たちの体はたくさんのホルモンの微妙な関係のうえに成り立っていますので、メラトニンは非常に重要な役割を担っています。


 また、メラトニンには、体内時計をコントロールする働きがあるということも報告されており、睡眠の質を改善し睡眠の導入を容易にすることが示されています。


 現在、アメリカでは、メラトニンを不眠症状の改善や時差ぼけの解消、若返りのためのサプリメントとして、薬局やスーパー等で入手することが可能です。


 メラトニンを服用すると、眠りに入るまでの時間と、眠りに入るとレム睡眠の出現するまでの時間が短縮されるといわれています。メラトニンを服用することによって体内時計が修正され入眠を誘うことから、時差ぼけ解消サプリメントとしてビジネスマン達に重宝されています。


 サプリメントとしてメラトニンを摂取した場合の健康被害や副作用(特に効果が翌日まで持続して、日中眠気に悩まされるなど)は、これまでのところ特にないとされています。一方、日本ではまだ基礎研究段階の域にあり、厚生労働省もメラトニンを薬剤として、もちろんサプリメントとしても認可されていません。


 『快眠・安眠グッズ』においても、メラトニンを紹介しています。よろしかったら御覧ください。

 不眠症状に効果があるとされるもののなかに、「セントジョーンズワート」(和名:セイヨウオトギリソウ)という薬用植物(ハーブ)があります。日本やアメリカでは、セントジョーンズワートは食品としての扱いでサプリメントとして販売されています。一方、セントジョーンズワートはドイツとオーストリアでは医薬品扱いであり、使用に際しては処方箋が必要となります。


 このセントジョーンズワートは、アメリカでは非常に人気の高いサプリメントです。軽度から中程度のうつ症状には医薬品と同等の効果があるとその有用性が認められており、効果・効能としてストレス緩和効果が高いことや、うつ症状に起因する不眠に対して有効であるとされています。


 ただし、セントジョーンズワートには即効性はなく、効果を認めるためには数週間の継続使用が必要とされています。


 セントジョーンズワートの副作用としては、皮膚が紫外線に対して敏感になることで、日光が当たった部分に発疹や発赤が認められることがあります。また、体のアレルギー反応のため皮膚のかゆみがあらわれることや、人によっては発熱・発汗などの症状が発生することも報告されています。


 セントジョーンズワートを単独で使用する分には、抑うつ薬などの医薬品と比べて安全性が高いと言われています。ただし、何らかの医薬品を使用中の方が、セントジョーンズワートを併用する際には相互作用(医薬品の効力が弱まる)が懸念されるため、医師・薬剤師等の専門職に事前に相談する必要があります。

 バレリアンとは、別名「セイヨウカノコソウ」と呼ばれているハーブの一種です。バレリアンはギリシア時代から2000年以上もの間、民間で睡眠補助のために使われてきたハーブです。欧米では不眠に効果があるサプリメントとして使用されています。日本でも複数の大手メーカーがサプリメントとして販売しており、薬局やコンビニ等でも入手可能です。


 バレリアンの効能は、睡眠障害や不眠症状の改善、不安感の軽減にあります。不眠に対して作用する仕組みについては現在のところ、まだよくわかっていないのが現状です。しかし、バレリアンの有効成分であるテルペン類やアルカノイドなどが中枢神経系に作用する結果、興奮を抑える神経伝達物質の「GABA」が働いて不眠が改善されると考えられています。


 臨床試験も幾つか行われています。100人以上を対象にした試験が複数回実施されており、いずれの試験においても不眠症の改善効果が示されています。また、医薬品を長期間使用したことによって不眠症状を呈した人達に対する投与でも、バレリアンの有効性が認められています。


 バレリアンは就寝30分から1時間前に服用します。短期間の服用でも効果があるとされていますが、長期連用することで睡眠の質が改善するといわれています。


 特別な副作用(大量に服用すると頭痛の症状が現れるといった報告が存在しています)、医薬品や他のサプリメントとの相互作用の有無については報告されていませんが、妊娠中および授乳中の女性は使用を控えた方が無難であるといえるでしょう。

 昔から、寝付けないときには温めた牛乳(ホットミルク)を飲むことがよいと言われています。不眠症状に効果があるのは、牛乳に含まれているカルシウムが昂ぶった神経を抑えるからだと考えられています。また温かい飲み物ということで胃に優しく気持ちを落ち着かせてくれること、手軽に空腹感を満たしてくれることも、別の側面の理由として考えれます。


 牛乳はカルシウムが含まれているとはいえ、冷たいままだと胃に刺激を与えるので電子レンジで軽く温める方がよいでしょう。熱すぎず冷たすぎずという温度が難しいところですが、電子レンジを使うと温度調節が簡便です。


 また、牛乳には必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが含まれており、このトリプトファンに睡眠効果のあることが知られています。トリプトファンはセレトニンという神経伝達物質の合成に関与していおり、このセレトニンが精神を安定させる方向に働きます。


 以上のように牛乳が持つ様々な効果により、安らかな眠りを誘ってくれるのです。


 北欧(フィンランド)では、夜間に絞られた牛乳を飲むと、より高い睡眠効果が得られるとして、「ナイトミルク」という名称で人気を博しています。牛は、夜間により多くの「メラトニン」と呼ばれるホルモンを分泌するといわれています。メラトニンは睡眠に関与するホルモンで、このホルモンがナイトミルクに多く含まれているのです。この牛乳は国内でも大塚製薬から「ネムー」のブランド名で販売されています。

 西洋には古来から「レタスを食べるとよく眠れる」という言い伝えがあります。これはレタスに「ラクッコピコリン」や「ラクッシン」という物質が含まれているためです。レタスの茎の部分を切ったときに出る白い液体がそれであり、この物質に鎮静作用や催眠作用があるといわれています。


 レタスと一口にいっても、その種類は豊富であり、品種によってこれらの物質の含まれている量は異なります。私たちが日常食事でよく口にする丸いかたちのレタス(玉レタス。クルスプヘッド型とも呼ばれアメリカで改良されたもの)には、それほど多く含まれていないようです。最も多く含まれているのは、ヨーロッパ種のラクツーカ、ビローサと呼ばれている葉レタス類です。その次に含有量の多いものとして、あのサニーレタスやチュシャ(サンチュ)が挙げられます。


 これらの作用が働いて誘眠効果や安眠効果が現れるためには、一日にレタス4分の1個を食べる必要があるとのこと。なかなか、これほどの量は食べれません。加熱するとかさを減らすことができるので、温野菜としてなら食べることができるかもしれません。


 そこでレシピをひとつ御紹介。それは「レタススープ」です。

【レタススープの作り方】
  500mlの水に塩を少々入れてレタス1個を20分程度煮込みます。その後、煮汁を濾せば「レタススープ」の出来上がりです。超簡単。塩以外の味付けはお好みでどうぞ。

 このレタススープ、いかにレタスに快眠効果があるといわれても、レシピを見るかぎり美味しそうな感じがしませんね・・・。管理人も未だ試せずに現在に至っています。近々、挑戦してみたいと考えているので、その結果(味と効果)のほどは、日を改めて報告させていただきます。

参考:『超「快眠」法』三輪恵美子監修 (成美文庫)
   『ぐっすり眠れる快眠BOOK』グッドスリープ研究会(オデッセウス出版)

 チョコレートが不眠の改善に役立つことを御存知でしょうか。海外のホテルに泊まると、ベッドサイドにそれとなくチョコレートが置かれていることがあります。このチョコレートはナイトキャップのおつまみではありません。これは気持ちを落ち着けて、いい睡眠(快眠)を得てくださいというホテル側の心遣いなのです。


 チョコレートの原料であるカカオ。このカカオには「GABA」(ギャバ)と呼ばれる物質が僅かに含まれています。GABA(ギャバ)はアミノ酸の一種で、正式にはγ-アミノ酪酸といいます。


 GABA(ギャバ)は発芽玄米や小魚、発酵食品、緑茶にも含まれていますが、人間の体内では神経伝達物質として脳内に存在しています。この神経伝達物質には、神経細胞の興奮を抑える働きがあります。ストレスやイライラ感の緩和作用があり、気持ちを落ち着かせてくれる効果があるとされています。


 チョコレートを食べることによって、睡眠への導入を容易にし、睡眠の質をよくなるといわれているのは、GABA(ギャバ)の作用によるものなのです。


快眠への扉

「快眠」や「安眠」。不眠解消を切実に願う人にとっては甘美な言葉です。約5人に1人が睡眠に悩みを抱えているという現代社会。快眠について一緒に考えていきませんか?